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有限要素法 構造解析ソフト FEM_BLOCK
【例題集:動的陽解法解析、要素同士の接触その3(ver2.06)】


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「概要」
寸法:円柱外半径、0.5、0.8[m]
境界条件:内側の円柱の両端固定
     側面で接触
     片方の円柱に初速
荷重条件:---
要素:4面体2次要素
材質:適当
備考:計算時間が数分かかります。(PC性能による)

円柱2つによる内側面、外側面の接触を確認します。



この解析にはNetgenから出力されたメッシュデータが必要です。
 HC_05_01_1_200mm.vol
 HC_08_02_02_200mm.vol
をダウンロードしてinput, anaファイルと同フォルダに
volファイルを置いて下さい。


「動的陽解法解析の準備」
省略。


「input, anaファイルの記述」
動的陽解法解析では

・inputファイル(例:cylinder_contact.txt)
・anaファイル(例:cylinder_contact.ana)

の2つを用意する必要があります。
2つのファイルの拡張子の前までは同じにしてください。
(開発段階なので多少煩わしい形式ですがご了承ください。※ver2.06)

解析用のinputファイルの記述は以下の通りです。
-------------ここから-------------

material_info
STEEL 7.800000e+003 2.060000e+09 3.000000e-001
%
mode_num
20
%
iteration
100
%
parameter
mm 0.001
R1 0.5
L1 1.0
R2 0.8
L2 0.2
T2 0.2
Ox 0.0
Oy 0.0
Oz -1.0*L1/2.0+L2/2.0
Ox2 0.0
Oy2 0.05
Oz2 0.0
%
part_info
VOL1 green STEEL VOL data\HC_05_01_1_200mm.vol M Ox Oy Oz 0.0 0.0 0.0
VOL2 green STEEL VOL data\HC_08_02_02_200mm.vol M Ox2 Oy2 Oz2 0.0 0.0 0.0
%
boundary_condition
%
apply_force
%
rigid_element
%
rigid_force
%

-------------ここまで-------------
cylinder_contact.txt(ver2.06)

mode_num||step_num
->動的陽解放解析では使用しません。
 適当な値を入れて置いてください。

iteration
->動的陽解放解析では使用しません。
 適当な値を入れて置いてください。

boundary_condition
->動的陽解放解析では使用できません。
 境界条件はanaファイルにて速度入力方式で行います。


解析用のanaファイルの記述は以下の通りです。
-------------ここから-------------

analysis_type: explicit
d_time: 2.0E-5
end_time: 0.10000
output_frequency: 50
C_alfa: 0.0001
Gravity: off
Plastic: off
Element_contact: on
%
MATERIAL_EXTRA_INFO
%
RIGID_WALL
%
INITIAL_VELOCITY
IV_vol2 x part VOL2 10.0 0.0 0.0 0.0
IV_vol2 y part VOL2 -5.0 0.0 0.0 0.0
%
VELOCITY_INPUT
VI1x x area 0.0 Ox-R1 Ox+R1 Oy-R1 Oy+R1 Oz Oz
VI1x y area 0.0 Ox-R1 Ox+R1 Oy-R1 Oy+R1 Oz Oz
VI1x z area 0.0 Ox-R1 Ox+R1 Oy-R1 Oy+R1 Oz Oz
VI2x x area 0.0 Ox-R1 Ox+R1 Oy-R1 Oy+R1 Oz+L1 Oz+L1
VI2x y area 0.0 Ox-R1 Ox+R1 Oy-R1 Oy+R1 Oz+L1 Oz+L1
VI2x z area 0.0 Ox-R1 Ox+R1 Oy-R1 Oy+R1 Oz+L1 Oz+L1
%
ELEMENT_CONTACT
EC1 part round_z 1.0E8 1.0E-2 Ox Oy Oz R1*0.9 R1*1.1 0.3 0.7
EC2 part round_z 1.0E8 1.0E-2 Ox2 Oy2 Oz2 (R2-T2)*0.9 (R2-T2)*1.1 0.0 L2
%

-------------ここまで-------------
cylinder_contact.ana(ver2.06)

analysis_type:
-> 解析種類の指定。
  explicit・・・動的陽解法

d_time:
->解析ステップ時間[s]

end_time:
->解析最終時間[s]

output_frequency:
->何ステップ毎に結果を出力させるか。
 大規模モデルで毎回結果を出力させるとメモリーオーバーで落ちます。
 大体出力回数が100回になるように調整して下さい。
 この例題では100とすると(総ステップ数が10000なので)
 出力回数が100になります。

C_alfa:
->減衰係数。0.0〜1.0の間の値を入力。

Gravity:
->重力を考慮するかどうか。
 今回はoff

Plastic:
->塑性の考慮。
 on, offを入力
 今回はoff

Element_contact:
->要素同士の接触考慮。
 on, offを入力
 onにした場合は以下の「ELEMENT_CONTACT」にて
 要素接触の範囲を指定します。

MATERIAL_EXTRA_INFO
->塑性に関する材料情報
 省略

RIGID_WALL
->剛壁の設定。
 省略

INITIAL_VELOCITY
->初速の設定
 「part」で指定した場合はそのパート内の剛体要素の部分以外の
 全ての節点に速度が入力されます。
 パート全体に速度入力を行う場合は
 剛体要素の部分は別途速度入力が必要です。
 この例題では上記anaファイルの記述で
 1つ目の梁に{OR1x、OR1y、OR1z}点まわりの回転初速が入ります。

VELOCITY_INPUT
->速度境界条件の設定。
 RIGID1はry回転速度、それ以外は拘束
 RIGID2はry回転自由度以外は拘束
 となります。

ELEMENT_CONTACT
->要素同士接触範囲の設定。
 記述方法は以下のとおり。

 EC_NAME TYPE RANGE STIFFNESS DEPTH [RANGE_INFO]

 EC_NAME:要素接触範囲の名前
 TYPE:接触の種類、all、partなど
    all…指定した接触範囲で全ての要素の接触を考慮
    part…指定した接触範囲で異なるパート間のみの接触を考慮
 RANGE:範囲の種類、area、round_x(y,z)など
    area…3方向の座標下限、上限を指定
    round_x(y,z)…円環状の範囲を指定
 STIFFNESS:接触剛性値[N/m]。
       要素の材質、大きさによって調整が必要。
 DEPTH:接触有効深さ[m]。これを超える深さの接触は無視する。
 [RANGE_INFO]:round_x(y,z)の場合の記述は以下のとおり。

        OCx OCy OCz R_min R_max L_min L_max

        OCx,y,z:円柱底面の中心座標値
        R(L)_min,max:半径、長さ方向の最小、最大値
 
         この例題では
 EC1が内側の円柱の外側面
 EC2が外側の円柱の内側面
 を表し、EC1とEC2の範囲の接触が考慮されます。
 接触範囲は紫色の範囲で表示されます。
 接触範囲はできるだけ小さく設定したほうが計算時間が短くなります。


「実行結果」
起動
Pre-processing -> Read input file -> data\cylinder_contact.txt
Analysis -> Explicit

anaファイルは自動的に読み込まれます。
以下の結果が得られると思います。




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